本能まで失われながら
成山内
2014.4.14 Sun. 鶴舞 K.Dハポン
久々のスリーピー関係。
バンドは結構観てますが、成山内は初めて。
成山内、名古屋でやるの自体が初めてだったみたいです。
場所は大好きなハポンということで、胸が高まりまくり。
端っこの薄暗い場所の席に座り、ビールを飲む。とても落ち着く。隅っこだけれども意外とステージに近くて、成山くんの表情も山内くんの動きもよく見えた。
久々に成山くんの歌声を聴いて思ったことは「騙されてもいい声」だということ。って言ってもこの文章を読んでくださっている皆様におかれましてはまったく意味不明だと思いますけど(笑)。でもこれ以上説明できません。ただ、「ああ、この声に騙されるのならそれでいい」と彼が歌い出した一瞬で思ったのです。
やっぱりハポン、好きだ。高い天井、壁の木目、それを不思議な感じに浮かび上がらせるライト。ライヴ中、演奏を聴きながら、何度も上を見上げて、その光景の心地よさにため息をついた。好きなライヴハウスはたくさんあってひとつだけ選ぶのは難しいけど、日本で一番好きなのはここかもしれない。
ライヴは、楽しかったし素晴らしかったけど、それだけに留まらず時々怖かった。曲自体に織り込まれている剥き出しの感情、あるいは本能がシンプルな音の中で露になって、怖かった。特に「写真」と「メリーゴーランド」、そして「自由の果て」。美しい音の波の上で、ばらばらに崩れてしまいそうな精神を綴る歌詞。怖かった。
終演後、物販で成山くんに「成山内、ゆるいでしょ?」と言われ「楽しかったです」と答えたけど、sleepy.abが決して癒しではないように、成山内もゆるいだけでない。
山内くんはギター、アンデス、鉄琴、小さなベル、オタマトーンなどを駆使。オタマトーンをパクパクさせてるのかわいかったなあ。あと、鉄琴を空振りしてしまい、客席から笑いが。和んだー。
そうそう、成山内の見所のひとつは、.abの時はコーラスマイクすらない山内氏にマイクが用意されていて、結構喋らされてることだとわかりました(笑)。ライヴ前、近くの鶴舞公園で山内氏を見失い、慌てた成山くん。しかし結局山内くんはその辺の露店で焼きそばを買って食べてたという。それをいじられて色々弁明してました、山内くん。一生懸命喋る山内くんを、ちょっと醒めた目で、でもしっかり見守る成山くん。2人の関係性も相変わらずで面白い。
ライヴ後、久々に .ab や .ac の音源を聴き直した。異彩、異才。どうしてしばらくライヴに行ってなかったのか、その理由も思い出せなかった。なぜ行ってなかったんだろう。またあの圧巻のライヴを体感したい。
<セットリスト> 順番でたらめです
ハーメルン
メロウ
palette
さかなになって
ドレミ
君と背景
エトピリカ
写真
トラベラー
なんとなく
inside
自由の果て
メトロノーム
メリーゴーランド
メロディ
en.
ねむろ
| 固定リンク
「音楽 2014」カテゴリの記事
- tobaccojuice New Album Release Party ~デジャヴ犬の初恋~(2015.08.10)
- 第30回OFFTIME 「私的ロックンロール座談会」(2015.08.10)
- おとぎ話 「クリスマス告白大作戦」 単独演奏会(2015.08.10)
- 出張サマーオブファン Alfred Beach Sandal 三重公演(2015.08.10)
- 佐々木健太郎 「真夜中の発明品TOUR 2014冬」(2015.08.10)
コメント