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2012/03/29

歌え、京都!

アナログフィッシュ

kyoto protocol 2012
2012.3.24 Sat. 京都磔磔

4年連続「2月磔磔ライヴ」をおこなっていたアナログフィッシュ。今年は1ヶ月遅れの3月に開催。

今回は「確率の夜、可能性の朝」を観客がコーラスで参加してレコーディングという特別な企画が。去年7月のタウンミーティングと同じ企画です。録音した音源は当日会場で配られるポストカードに書いてあるコードによって後日ダウンロードできるとのこと。面白い。

入口で「確率の夜、可能性の朝」の歌詞カードが配られる。手書きの文字でコーラスパートが書いてあった。

客の入りは・・・ちょっと残念だった。後ろにいくつかテーブルが出てた。アナログ磔磔でこんなの初めて見た。うーん、もどかしい。

客電が消え、「荒野」のイントロが流れる。健ちゃん、下岡さん、州さんの順に後ろの階段を降りてくる3人。州さん、赤い帽子とオーバーオール。姿が見えた時、そのかわいさに客席がざわついたという(笑)。そしてライヴ中は「3人とも老けないなあ」と思ってた。何かアンチエイジングの秘訣でもあるんでしょうか(笑)。

「荒野」のイントロが流れ続ける中、アナログ会議。繰り返されるフレーズを聴きながら、去年の磔磔ライヴは「荒野」で終わったことを思い出した。去年初めてここでこの曲を聴いて「下岡さん、またどえらい曲作ったな・・・」と震えたんだった。「荒野」で始まるなんて、まるで去年の続きのようだと思った。

サビ前、下岡さんが「歌え、京都!」と叫んだ。こんな序盤で、しかも「荒野」でこんな風に煽るなんて気合い入ってるなあ。

続いて「曖昧なハートビート」。音源のような機械的なビートでなく、ギターとドラムがしっかり鳴っててスピード感が増していた。ずいぶん印象や感触が変わった。曲の起伏と表情がはっきりした感じ。

そして「Living in the city」。リビニザ! いつぶりだろう? この曲や「曖昧なハートビート」はベスト盤に入ったからこうやってライヴに復活したんだろうな。久々に聴いたリビニザ、コーラスが厚くて素晴らしかった。

次は「アンセム」。この曲がこんな序盤にくるセットリストって! ちょっとびっくりした。この曲も含めてここから佐々木曲4連発。「ハッピーエンド」「ハミングバード」、そして新曲「SUN」。新曲と言っても初披露はもう何年も前で、弾き語りで時々やってくれる曲だからおなじみの曲でもある。バンドでやるの久々に聴いたけどめちゃくちゃよくなってた。骨太に、でも健ちゃんの歌声が伸びやかで、バンドのアンサンブルとコーラスがばちっと気持ちよく決まってた。終わってからしばらく拍手が止まなかった。聴いている方もすごい手ごたえがあったなあ。音源化希望!とたくさんのファンが思ってるんじゃないかな。

そうそう、全体的にお客さんのテンションがおかしくて(笑)、序盤から「ヒューヒュー!」と叫びまくる会場。ちょっと前までこういうのほとんどなかったけど、こうやって各人が愛情を素直に直接ぶつけられるのはいいことですね。そして歓声が上がらずと静かになった時に下岡さんが「あれ? どうしたの?」とソフトに煽るのが面白かった。

さて、州さんのドラムセット。バスドラは赤の胴で、またシンバルを変えてたような気がした。右がクラッシュからライドになってたと思う。違うかな? 大きさと使い方を見る限りライドっぽかった。もしそうならシンバルはハイハット、右ライド、左スプラッシュ、以上。シンプルだけど変則的なセット。これでやるのは勇気いるよね。でも音が足りないとかそういうことは全然ないから面白い。あと、いつもよりドラムの位置がステージ前寄りだったような気がした。音も大きくてびっくりした。

次は下岡曲4連発。「UNKNOWN」「ハーメルン」「ゴールドラッシュ」「平行」。「ハーメルン」はベースラインがすごかった。アウトロでの動きが激しくて、予想がつかなくて観てて呆然とした。そして「ゴールドラッシュ」の「朽ちてただ土に還るだけ!」と叫ぶところがインパクトあってかっこいい。これも早く音源化してほしいところ。

健ちゃん新曲「星に願いを」は去年12月の名古屋弾き語りでは1分くらいの短い曲で、その翌週の京都弾き語りの時には3分くらいになっていて、先週の名古屋タウンミーティングで3人で初披露(アコースティックセット)、そして昨日はバンドセットで初披露。進化の過程を見ました(笑)。複雑な展開とコードの曲でいかにも健ちゃんな感じ。下岡さんはギターを指弾き。ピックを口にくわえてた。バンドでやるとベースラインが際立ってかっこいい。おしゃれなベースラインで、クリンゴンを想起した。

「今年は関西にたくさん来ます」というMC。4月大阪でバインと対バン、5月京都で「いつまでも世界は」というイベント出演、6月磔磔でHINTOと対バン。そして今年、ナツフィッシュ大阪でも開催!という告知にめちゃくちゃ大きな歓声が上がる。やったあ! 私も盛大に叫びました。7/20、心斎橋JANUS。楽しみ。

「HYBRID」ではギターを置きハンドマイクの下岡さんがステージの下手まで行って歌ってた。すごい気迫。「PHASE」では次々に挙がる腕。下岡さんが客席を見てとても楽しそうな表情を浮かべていた。「NaNaNa」では一昨年ナツフィッシュで聴いて楽しすぎて叫んだ時以来、テンションあがった。健ちゃんボーカルもすっかり板についた感じ。客席も「なーなーななななーなーなー」と元気よくコーラス。下岡さんが歌詞を被せてくるところ、激しくがなるように歌っていてちょっとびっくりした。

その後、下岡さんが「(NaNaNaのコーラスで)十分あったまったんじゃない?」と言って、いよいよ「確率の夜、可能性の朝」客席コーラスレコーディング。観客はコーラス、手拍子、客席に配られたシェーカーや鈴(小学校の音楽で使うような鈴。喬木村から持ってきたものらしい!)で参加。健ちゃんはアコギに持ち替えてた。先週の名古屋では客席を2部に分けてたけど今回はワンパートのみ。とても歌いやすかった。コーラス指導で下岡さんが「みんな恥ずかしがらずに歌って・・・俺たちもシャイだけどさ」と言ってて、おお、自分たちのことちゃんとわかってるんだって思った(笑)。

で、客のコーラスがめちゃくちゃ大きくてびっくり。ライヴ会場で声がこんなにまとまって聴こえたのは初めて。手拍子の音が大きくて下岡さんがそれにびっくりして、演奏ミスってやり直したのが面白かった(笑)。健ちゃんも一部(一文字だけ)歌詞間違えてたな。声でかいのでバレバレでした(笑)。2回録音して本編のライヴ終了。


アンコール。今日から発売になった新しいTシャツに着替えて登場。アップテンポな曲をと言って「ロックンロール」、そして「Town」。「Town」では客席の「どーなの?」のコーラスが今まで聴いたことない声量だった。アナログのライヴでこんな大きな声! 下岡さんもびっくりしてた。明らかに「確率」で歌った効果ですね(笑)。客席、熱いけれど適度にリラックスしててとてもいい雰囲気だったなあ。

拍手鳴り止まず、ダブルアンコール。下岡さんの新曲「抱きしめて」。バンドでやってくれると落ち着いて聴けるなあ。下岡さんの弾き語りでは緊張感がすごすぎて怖い。どちらのバージョンもよい。バンドの定番曲になって広く聴いてもらいたいし、時々弾き語りで聴いて恐怖の余り苦しくなりたい気持ちもある。

そして最後に、録音したばかりの「確率の夜、可能性の朝」をみんなで聴いて終了。大団円。大満足。

***
毎年恒例、冬の磔磔と夏のナツフィッシュ。ツアーでないこれらのワンマンはセットリストが意外だからとても楽しいし、彼らのやりたいことがよく見える。今回聴いた久々の曲、完成度が増した新曲、とてもよかった。それに応えるように客席のコーラスには一体感があった。

磔磔は特にステージが近いからか、彼らの表情や動きや佇まいが生々しく見えた。バンドが丸裸にされてごまかしが効かないハコなんだろうな。今までも音楽の神様/魔物が棲むハコだとは思ってはいたけれど、見慣れたアナログのライヴなのにとても生々しい、不思議な見え方をした。 去年や一昨年はけっこう音がよくて聴きやすかったと感じたんだけど、今年はそうではなかった。私が観ていた位置の問題かもしれないけど、荒々しく音と音とが激しくぶつかっている瞬間が何度もあった。そういう音の面でも生々しさを感じていたのかもしれない。

私がそういった生々しさの中に強く感じたのは、彼らの「揺るぎない自信」だった。もう何があってもブレることはない、行くべき道をただ行くだけという覚悟。そんなものが垣間見れた。特に下岡さんからは「腹を決めた」感じが漂っていた。力むことなく自然体なんだけど、とても力強かった。

今年はライヴをたくさんやってくれる彼ら。彼らの行く道を見続けたいです。


<セットリスト>

荒野
曖昧なハートビート
Living in the city
アンセム
ハッピーエンド
ハミングバード
SUN
UNKNOWN
ハーメルン
ゴールドラッシュ
平行
星に願いを
HYBRID
PHASE
fine
NaNaNa
確率の夜、可能性の朝

en.
ロックンロール
Town

en2.
抱きしめて
(レコーディングした「確率の夜、可能性の朝」を聴く)

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