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2011/07/17

魚群

ANALOGFISH TOWN MEETING #2

2011.7.9 Sat. 原宿 VACANT
acts: アナログフィッシュ(アコースティックセット)
    来場者参加型レコーディングセッション
guest: 前野健太

今までにない異色のライヴ。

アナログアコースティック、来場者参加型レコーディングセッションという珍しい形態。しかもゲストが前野健太って! 発表された時はびっくりした(そして東京行きを即決した)。前野さんとは古い付き合いだと健ちゃんがブログかツイッターで言ってたけど、まさかの組み合わせ。

* しかも下岡さんの弾き語りまであったんだぜ・・・すごすぎる。

初めて行く原宿。ひとりじゃ辿り着けそうにないと思って非常に気弱だったので、原宿駅まで友達に迎えに来てもらう。竹下通りを思考停止しつつ通りぬけ、曲がって細い道に入るとそこがVACANT。ぱっと見ではライヴ会場なんてわからない。1階がカフェとショップ、2階がイベントスペースになっている。椅子席と座布団席が用意されていた。前方の座布団が空いていたのでそこを確保。なかなか面白い空間。瓶のハートランドを飲みつつ待つ。

まず健ちゃんが出てきて前説。前野さんのライヴの後、健ちゃんと下岡さんがそれぞれ弾き語りをするとのこと。何だと!下岡晃弾き語り! レアすぎてまだ始まってないのに静かに興奮。やばい、どうしよう。


<前野健太>

4月におとぎ話のライヴで観て以来。しかしその時よりも更によかった。最初の曲、「100年後」のイントロギターが優しかった。こんなに優しいギターの音って今まで聴いたことないなとすら思った。その後も情景や感情が手に取るようにわかる、切なく哀しくちょっとエロい曲をどんどん歌っていく。ほんとこの人は音源よりもライヴの方が100万倍くらい良い。みんなライヴに行こう。

「アナログとは昔、下北沢の『ARTIST』で何度か対バンをして」という話。「世界は幻」をちょこっとサビだけ歌ってくれたところにいかにも「古い付き合い」が垣間見れたなあ。昔1回くらいしかライヴやったことないのにその後アナログの面々に会う度に「あの曲が好きだ」と言われる古い曲「愛の奴隷」も、「やろうかな、やっぱりやめようかな」なんて言いながら1番だけやってくれた。

「この後、歌うんでしょ? 歌う練習しようか? 僕の後について歌ってください」と言って始めたのが、何と「ヘビーローテーション」!(笑) みんなで「I want you~ (I want you~)、I need you~ (I need you~)」て(爆笑)。あと、突如しれっと「boy meets girl」をやり始めたり(笑)。何だそれ。

それにしても「ファックミー」が素晴らしすぎた。迫力に会場が飲み込まれてしまった。初めて聴いた人もあの1曲だけで完全に掴まれてしまっただろう。それくらい出色していた。そして、その後の「コーヒーブルース」が沁みた。

100年後 / 豆腐 / 愛の奴隷 / ばかみたい / 18の夏 / ヘビーローテーション / boy meets girl / ファックミー / コーヒーブルース / 東京の空
(順序曖昧です)


<佐々木健太郎>

続いて健ちゃんの弾き語り。年始のCCO以来。「ロックンロール」と紹介された曲はいわゆる「BRAND NEW DAY」だった。曲名、「ロックンロール」に決定なんですね。「僕はリズム感がないって言われるんで、皆さんで矯正してください」ということで、客は手拍子を。曲中の「ドアを開け、閉め」ってところが軽快で好き。続いて「チェリーブロッサム」。「震災後、価値観や世界は変わってしまっても、桜は変わらず美しく咲くんだなあって思ったという曲です」という健ちゃんの曲紹介。力業で持っていくような曲の展開。その力強さに、2年前満月の下、OTODAMA で聴いた弾き語りを思い出したり。

ああ、それと健ちゃんが「ファックミー」をワンフレーズだけ歌った。その後もアナログと前野さんのやりとりを見ても親しいんだなあって思うような関係だった。いい感じだった。

ロックンロール / チェリーブロッサム


<下岡晃>

下岡さん弾き語り。まさか今日聴けるとは。ちょっと震えた。まず「のどかないなかのしずかなもぐら」。ギターの不穏な感じが200%、不思議なコード感。「慣れないことをして緊張してる」と言っていたけど、いやいや、ほんとにすごかった。曲がもたらす焦燥感と出来事がもたらす興奮とでどうにかなりそうだった。そして「最近できた曲です」と言って「抱きしめて」。これがすごかったんだ。うろ覚えの歌詞を書いておく。


どこか遠くに行こう
小さな畑と家畜をかって

どこへとなんて言わないで
いつまでなんて言わないで

そんなことより ここで抱きしめて


胸が締め付けられた。いろんな感情が渦巻いて、これ以上感想を書けません。

のどかないなかのしずかなもぐら / 抱きしめて

***
2人の弾き語りを聴いて、こんなにも違うものかと思った。健ちゃんは跳ねるようにギターを弾き、派手に歌いまくる。下岡さんは影があるギターを弾き、静かに歌を歌う。動と静。太陽と月。この2人が同じバンドにいるのは奇跡だ。


<アナログフィッシュ(アコースティックセット)>

ようやく3人が登場。下岡さんエレキギター、健ちゃんエレキベース、州さんはスネアとシンバル類はそのままでバスドラがエレドラ。タンバリンもセットされている。3人着席で演奏。

そして、すっと始まる「夕暮れ」。

アコースティックなのでコーラスが隅から隅まで聴こえる。一分の隙もなかった。神懸かってた。その後の「赤い自転車」も素晴らしいコーラスだった。いかにもアナログフィッシュ。醍醐味。

「オルタナティブ・ガールフレンド」は健ちゃん弾き語り@CCOで聴いて以来。弾き語りではなく3人のセットで聴くと印象が違った。もともと軽い感じの曲だと思うのだけれど(まあ、バンドでやったのを聴いたことないんですけどね)、少しだけ力強さが増してた。そして「NO WAY」! 去年名古屋で2度聴いたけど最近全く聴けないので、久々に聴きたいなあと思っていたのです。だからイントロを聴いて狂喜! 次のアルバムに入るって言ってました。曲はもともと軽快でカラッと乾いていて音数が少なめなので、アコースティックでやってもそれほど印象は変わらなかった。

アコースティックでもドラムを観てしまう。州さんはブラシ、お手製マレット付きスティック、ゴーヤ型のマラカスなどを自在に使ってた。暴れてるドラムではなく、アコースティックらしく綺麗にぴんと背筋が伸びたお姿でした。素敵。

そして最後は「ハローグッバイ」! これも開演直前に友達と「最近ハローグッバイしないなあ」って言ってたのでびっくり! 何だか今日、全体的に神懸かってる! 満足。

夕暮れ / 赤い自転車 / オルタナティブガールフレンド / NO WAY / ハローグッバイ


< 来場者参加型レコーディングセッション(=魚群)>

そしていよいよ「確率の夜 可能性の朝」のレコーディングセッション。オフィシャルサイトにある教則ビデオ(これこれこれ)を見てから臨むことが推奨されてました(でも難しいのよこれ!)

前野さんと 特別ゲスト・Sorrys! の菊田くんを呼び入れて、コーラスの練習開始。上のコーラス(チケット整理番号奇数)は健ちゃんと前野さん、下(偶数)は州さんと菊田くんとで丁寧な指導。私は奇数でした。でも、州さんのコーラス指導が丁寧で優しくて、州さんチームがちょっと羨ましかったなあ。そんな指導の甲斐あって、あっという間にコーラスをマスターするお客さん。素晴らしい。

茶々を入れつつ仕切ろうとする前野さん、すごく冷静に助言をする菊田くん。ゲストのキャラも立ってました。前野さんがぶら下がってる照明(電球)で遊んでたのが和んだなあ。それに対して菊田くんはずっと真面目で途中進行がぐだぐだになりかけた時にもびしっと助言をしてて、下岡さんに「叉市(菊田くん)が怒った!」とか言われてた(笑)。そして、もちろん下岡さんも頑張って仕切ってた。そして、コーラス練習の時に何度も何度も主旋律を歌う下岡さんの歌声がとても優しかったんだよなあ。そんな優しい声を何度も聴けて、その度に胸がときめきました。

下岡さんの指示で、ハンドクラップ、マラカス、エッグシェーカーもお客さんが担当。私はエッグシェーカーを担当しました。下岡さんがトライアングルを持ち出して、私の目の前で「誰か吹奏楽部の人!」って言った時はどきどきしたなあ(笑)。トライアングルって難しいんだよ!

「誰かボイスパーカッションできる人?」という無茶ぶりに、客席から手を上がった。まさか! あとで自己紹介されてましたがこの方です。すごいなあ。彼も加わって練習。

一通り練習してから、いよいよ録音。その後すぐ録音したものをみんなで聴いた。大人数のコーラスが入ることにより、より確かな意志、力強い歩幅を感じる曲になった。聴いているメンバーの表情もよくてこちらも自然と笑顔になってしまう。充実感や達成感がじわじわと広がり、最後は大団円で大きな拍手。音源になるそうなのでとても楽しみです。

そう、最後にも無茶ぶり。「新しいバンド名を決める」と下岡さん。いきなりそんなん訊かれても(笑)て。メンバーが「原宿フィッシュ」「アナログフィッシュとタウンミーターズ」「ミートルズ」「アナログフィッシュとボーイミーツガール」「腹黒フィッシュ」なんていう案を出したけど、どれもひどすぎて収集つかず(笑)。しかも下岡さんが「原宿フィッシュって食べ物みたい」とか州さん「ボーイミーツガール、俺、これ好きだよ」とか言うからもっとカオスに(笑)。

そこでもう一度、ボイスパーカッションの彼に振ると、一言「魚群!」との返答。素晴らしい! 素晴らしすぎる! 大きな笑いと拍手が起こり、これで決まり! われら魚群!

***
夢みたいなことがいっぱい起きた。下岡さん弾き語り。アコースティックの選曲が意外だったこと。レコーディングもあんなの初めて。すぐ目の前で聴いた下岡さんの優しい声。今までにない客席の一体感やメンバーとの近さ。何度も静かに興奮してました。東京に来た価値があった。すべてが想像を超えて素晴らしかった。あの一部になれて幸せだ・・・。

また一段とアナログフィッシュが私にとって特別なバンドになってしまった。うむ、まいったな。

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コメント

少し日にちがたってしまいましたが、
先日のライブでは久しぶりにお会いできて
嬉しかったです!

ほんとうに、信じられないくらい楽しい夜でした
自分が大好きなバンドの一員となって、一緒に
音楽を作り上げていくなんて…幸せでした
魚群というネーミングははまりすぎていますね!

健ちゃんの力強い歌声のあと、下岡さんの
弾き語りは反則だと思いました
空気が一瞬にして静かにはりつめて、でもなんだか
じわじわあたたかくなるような
激しい曲じゃないのに、曲にも歌詞にも
破壊力ありすぎでした
わたしもyamaさんと全く同じように、
「この2人が同じバンドにいる」ことのすごさを
もう何回も何回も感じたはずなのに、またあらためて
思い知らされた感じです

「NO WAY」も「オルタナティブガールフレンド」
もすごいよかった…!
よかったところしかないので、あげていくと
きりがないですね
アナログフィッシュを好きになってほんとうに
良かったです

コメント欄なのに長文になってしまいすみません…!
またyamaさんとお会いできることを楽しみに
してます^^

最後に。州ちゃんパートは低くて大変でしたが、
州ちゃんのコーラス指導は丁寧で、
なんだか先生みたいでかわいらしかったです(笑)

投稿: | 2011/07/23 00:09

ほっけさん:(コメント欄に名前ないけどわかった・笑)

いやあ、ほんとにね、よかったねえ。
誰が、どこが、じゃなくて、全部よかった。
東京まで行ってよかった。最高でした。

アナログ3人の普段のライヴとは違う一面を見れて
(特に下岡さんが素だったような)何だか愛おしかったです。
州さん優しかったねえ。そっちのパートが羨ましかった(笑)。

次お会いできるのは野音でしょうか?
もし名古屋方面に来ることがあったら言ってやー。

投稿: yama(Key) | 2011/07/24 10:43

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