« あー | トップページ | 大阪にも似たよな たまげた »

2009/10/17

二度とない今日 戻らない昨日

アナログフィッシュ

アナログフィッシュ10周年祭り "10×10×10"
2009.10.10 Sat. 新木場 STUDIO COAST
Guest: Sorrys!、sister jet

とうとう来たこの日。州さん復活。

脱退の日からずっと、この世界一好きなドラマーがバンドに帰ってくる日を心待ちにしていたはずなのに、いざ当日になると実感が湧かなくてぼんやりしたまま東京についてしまった。

初めてのコースト。でかい! 入り口の看板に感激。そして入り口に貼ってある健ちゃん手書きの「本日のメニュー」に思わず笑う。

* 以下、あほみたいに長文です。

1. アナログフィッシュ(センターステージ)
2. Sorrys!
3. さかな道(前編)
4. ご歓談タイム
5. sister jet
6. さかな道(後編)
7. アナログフィッシュ(メインステージ)

入場してまず物販へ。10周年記念Tシャツと携帯ストラップを購入。そしてすぐTシャツに着替えた。その場で買ったTシャツに着替えるのは初めて。特別な日だからね。

センターステージはフロアにどーんとプロレスリングさながらにセッティングされていた。客席ではなく内側を向く方向にヴォーカルマイクがセッティングされているのを観て、軽く鳥肌が立つ。あの美しいトライアングルを最大限活かす配置だ。

州さんがコーラスをした時に顔が向く方向に友達がみんないて、私も遅れてそこへお邪魔する。挨拶もそこそこ、そわそわして開演を待つ。

客電が落ちる。歓声。メインステージのスクリーンに健ちゃんの紹介が流れ、健ちゃん登場。次は下岡さん。そして州さんの紹介が流れ、ひときわ大きな歓声と大きな拍手の中、州さん登場。

服装はいま公式HPのアー写になっている「ONE」Tシャツ。健ちゃん、下岡さんの間に州さんが並び「ONE」が完成。アナログらしくない華々しい登場(笑)。でも、嬉しくて仕方なかった。

州さんはそのTシャツと赤い帽子にハイソックス。相変わらず変な格好(笑)。下岡さんは赤や青など派手な色が入ったニットキャップ。健ちゃんが一番ノーマル。

ここで下岡さんがにこっと笑ったように見えた。その後も時々嬉しそうな表情を見せていたのが印象的だった。どこかのタイミング(アンコール?)で「州ちゃんお帰り!」と言っていた記憶も。

センターステージへと降り、向かい合って立つ3人。レアな配置。言葉にならない感情が体の中を突き抜ける。先入観を持ちたくなくてどんな曲をやるか予想せずに臨んだから、どの曲で始まるのかまったくわからず固唾を飲んで待つ。

そこへ来たのが、州さんのカウントだった。

ワン、ツー、しーろーくろっく!

最初の一音が完璧だった。それですべて納得できた。これだ、これ。これなんだ。

4年半前にはライヴハウスなんてほとんど行ったことのなかった私が、この音を聴きたくてどんどんハマっていったのだった。初めてワンマンに行って受けた衝撃的な感覚が、もう一度戻ってきた。完璧で必然で絶対な感じ。

がんがん歌う州さん。がんがん叩く州さん。

前から2列目だったのでドラムセットがよく見えた。グレッチだけど、以前州さんが使っていたものと色が違う。茶色系の胴。そしてスネアにはすごい角度をつけていた。40°くらいあったかもしれない。左のクラッシュシンバルの位置、以前あんなに高かったかな? 左手を振り下ろしてシンバルを叩くアクションがかっこよかった。右のクラッシュも結構高くて、両手でシンバルを叩き下ろした時かっこよすぎて卒倒しそうになった!

ちなみに後のメインステージでは州さんが以前から使っていた胴の色がシルバーのグレッチで、シンバルの配置や枚数もセンターステージのものとは違っていたように思う。センターステージでは四方八方から観られることを意識して、派手な動きを目立たせるセッティングにしたのかもしれない(と後で思った)。

2曲目の「Low」だったか、早くもメガネが吹っ飛ぶ(笑)。曲が終わって探している最中に健ちゃんが「確信なんかなくていいよ!」と叫ぶものだから大慌てで演奏に戻っていた。その慌てぶりがかわいかった。メガネもなく、スティックを持ち直す時間すらなくて握りがおかしかったのか、途中で右のスティックを後ろに放り投げて、予備のスティック持ち直してた(かっこよかった!)

曲終わりでメガネ捜索。何とセンターステージの外に吹っ飛んでたらしい(!)。 下に降りて拾ってた。

「Low」のシンバルワーク、「確信」の緊張感漂う演奏。「スピード」では巨大ミラーボールが回り出し、さらにスピード感が増したように感じられた。3ピースの妙、余計なものも足りないものもない。ぐわっと興奮して、頭の中で何かが切れそうになって、何度も叫びそうになった。

途中、穏やかな声で「もうすっかり元気だ。ありがとう」とMCする州さん。テンションの高い演奏とゆるゆるのMCとの差、これもアナログフィッシュだ(笑)。

「BGM」で下岡さんが「ポケットにケータイがあったら撮影していいよ」と言った。写真も動画も撮ったけど、ブレブレだった。曲にノリながら撮影するのはどう考えても無理!

そしておもむろに、下岡さんが「この曲をやるのを心待ちにしていました」と言った。「BGM」でのお祭りムードとは一転、静まり返る会場。少しの間があり、鳴らされたのは「出かけた」。

ライヴでこの曲に魂を丸ごと抜き去られた経験のある人、多いと思う。私はキッス・ジャパンツアー@大阪のアンコールで、この曲中金縛りにあったようにまったく動けなくなったことがある。後で訊いたら友達たちは他のライヴでそういう経験をしたらしい。そんな圧巻の曲。

「この曲をやるのを心待ちにしていました」という短い一言で、下岡さんの心の内に触れることができた気がした。気のせいかもしれないけど、そう思った。州さんの復帰を一番強く願っていたのは、やっぱり他ならぬアナログフィッシュの2人だったんだ。

6曲を演奏して一旦去る3人。スクリーンに州さん手書きのメッセージが映し出された(いま公式HPに載っているもの)。メンバーやファン、サポートメンバー、ゲストドラマーに対する感謝の言葉が綴られていた。その中でも私は「いつでもドラム叩けます」という一文をずっと見ていた。

***
ロビーへと出た。

私は何にもやもやしていたんだろう。

音の説得力。

4人のアナログフィッシュを否定するわけではない。あのアナログも大好きだった。4人体制の間、ほとんどすべての地方開催のライヴに行った。記憶違いでなければ、平日に大阪であったライヴに一度行けなかっただけだと思う。土日のライヴが多かったとはいえ、我ながらよく追いかけたなあと思っている。それくらい4人のアナログが好きだったんだ。

でも、3人のアナログフィッシュは完璧だった。私が求めているものすべてがあった。納得せざるを得なかった。「必然」とはこういうことをいうのだ。

***
あまりにも衝撃的だったので、半ば放心状態。ロビーで3杯立て続けに飲む。ということでSorrys!は聴かなかった。

***
続いて「さかな道・前編」。これは藤子不二雄テイストのまんが(しかしBGMは何故かサザエさんテイスト!)でアナログフィッシュの歴史が描かれているもの。3人ともそっくりで爆笑。長野の村祭り(観客ゼロ)で演奏した時の写真や、暗黒舞踏家とのコラボライヴの映像が流れて爆笑に次ぐ爆笑。ただ、マネージャーの新井さんだけがヤクザみたいな風貌なのが謎だったのだけれど。でもあまりにもクオリティが高くて、これ物販で売ってたら買う!と思った。

***
ご歓談タイムでまたロビーに出て、ぐだぐだしつつも友達と募る思いを話しているうちに sister jet が始まってしまった。最後の「La La Dance」辺りで入場して、ほんの少しだけ聴けた。

***
そしてお待ちかね(?)「さかな道・後編」。州さん加入後の快進撃と脱退劇が描かれる。病気で倒れ病院のベッドで「ごめん・・・」とつぶやく州さんのメガネが割れていて、思わず爆笑。あの脱退の衝撃を今こうやって笑い飛ばせることが嬉しい。

「さかな道」の最後で、単調なメロディに「にどーとないきょーう、もどーらなーいきのーう」という一本調子のヴォーカルが乗ってる曲が流れる。下岡さんの声。初めて聴く曲。

そうしているうちに、3人と木村さんがステージに現われた。後ろで流れている曲に合わせて下岡さんが「にどーとないきょーう、もどーらなーいきのーう」と歌い、そのまま演奏スタート。アナログ第2部のはじまり。期待が高まる。

***
この曲は「NOW」というらしい(RO69などに載ってます)。下岡さんらしい曲だった。ここからさらにアレンジされて展開していくのかな。「二度とない今日 戻らない昨日」・・・この言葉の意味をじわっと噛み締める。

次は「Hello」。この曲は本当に飽きない。これをやらないライヴはほとんどないと思うけど、毎回純粋に楽しめる。「Clap your hands!」で本当に幸せな気持ちになった。みんなで手を叩くと楽しい。そしてこの曲を州さんのドラムで聴けるのが嬉しい。

そして次が「ガールフレンド」。州さんのコーラスがないと成り立たないこの曲をこの日にやってくれた。3人のコーラスワーク、本当に素晴らしかった。アナログの魅力が際立つ曲だ。

次は「平行」。州さんのドラムで初めて聴く。ビッツくんのイメージが強いこの曲だけど、緊張感漂うドラムと鍵盤でのはじまりにどきどきした。下岡さんも気合いが入っていた。

そして「Town」。間奏の激しさに叫びそうになって、その昂ぶった思いをコーラスにぶつけた。その後は新曲と紹介されたけど、すっかりお馴染みの「Light Bright」。イントロのスネアの立ち上がりがあまりにも鮮やかで、この曲がさらに光を放っているように見えた。アナログの新曲はライヴでどんどん変化していくことが多いけど、これでとうとう完成したのでは?と思った。

この辺りだったか、健ちゃんからこのライヴの模様がアナログ初のライヴDVDになるとの発表があって場内歓声。下岡さんが「家で『さかな道』が見られるよ!」とはしゃいでいた。

ここから終盤に向けて盛り上がっていく。「ダンスホール」では再び巨大ミラーボールが回る。「あの月がミラーボールで」と歌うところで思わず真上を見上げた。

そして、「アンセム」。このライヴで唯一「今日絶対聴きたい!」と強く願ったのがこの「アンセム」だった。州さんが抜けてから「何か足りない」と毎回ライヴで思っていた。でも素敵な曲だからそれで魅力を失ったわけではなく、毎回幸せな気持ちで彼らの思いをキャッチしようとしていたのだけれど。

隙間ないコーラスが戻ってきた。ああ、これだ、これなんだ、と再び思った。

次は「Sayonara 90's」。この曲を州さんのドラムで聴くのもそうとう久々なんだよな・・・と感慨に耽る。第2部ではずっとステージ後方のスクリーンで映像が流れていたのだけれど、ここではこの曲のPVが流れていた。オリジナルでは健ちゃんと下岡さんの2人が歩いているシーンに、州さんが加わっていた! 一瞬しか見れなかったから見間違いかと思ったけど、間違いないと思う。ああ・・・胸がいっぱいになる。

最後は「ハローグッバイ」。ビッツくんのイメージが強い曲。彼の叩くタムのフレーズが好きで、いつも心をほんわりさせながら聴いていた。州さんのバージョンはビッツくんのより手数が多くて、隙間が少ない感じがした。ビッツくんが表現する隙間が結構好きだったのだと改めて思ったけど、州さんバージョンもタイトで良かった。「ドレミファソラシド」の所も歌っていて、嬉しくなった。

***
アンコールを求める長くて大きな拍手。そして再び4人登場。

「初心忘れるべからず、ということで」という下岡さんのMCから「夕暮れ」。これがまたすごかった。あのアナログフィッシュが帰ってきた!ということを一番強く実感した瞬間かもしれない。

その後、話し出す下岡さん。

「今ここにいつも名古屋で見る人がいるでしょ、北海道で見る人、大阪で、福岡で・・・昔対バンした人もいる。こうやって10年やってきて、ここにいるみんなが僕らの宝物です」

そこからはじまる「Life goes on」。染みた。これ以上の言葉では説明できないくらい、染みた。Six Pistols@名古屋でこの曲を初披露してから今まで、本当にいろいろなことに遭遇してきた彼ら。この先の未来が明るいものであれ、と心から願った。

最後は4人並んで手を繋いで、礼をして終了。スクリーンにお礼の言葉とツアーの告知が流れた。

***
シャイで不器用な彼らが、精一杯派手な演出をした。

過剰な演出が似合わない彼らだからちょっとくすぐったい感じもしたけど、目にしたすべてに彼らの意志を感じた。ライヴハウスで起こっていることがすべてなんだ。誰が何を言おうが、ライヴがすべて。ライヴ全体がそういうメッセージだと思った。

ライヴに行かないとわからないことが、あまりにも多すぎる。

アナログフィッシュは特に、そういうバンドなんだろうな。


<セットリスト>

(センターステージ)
白黒ック
Low
確信なんかなくてもいいよ
スピード
BGM
出かけた

(メインステージ)
NOW
Hello
Clap your hands!
ガールフレンド
平行
Town
Light Bright
ダンスホール
アンセム
Sayonara 90's
ハローグッバイ

en.
夕暮れ
Life goes on

|

« あー | トップページ | 大阪にも似たよな たまげた »

音楽 2009」カテゴリの記事

アナログフィッシュ」カテゴリの記事

コメント

詳細レポおつかれ様です~。
読んでて当日を思い返していました。

この日記のタイトルになっている曲はNOWという名前がついていたんですね。
同じ言葉の繰り返しなのになんだかとてもインパクトの強い曲でしたね!
今後の進化が楽しみです。

「出かけた」と「ガールフレンド」を聴いた時はホントに州ちゃんお帰りなさいと思いました。
「アンセム」もコーラスが完全版になって輝きを増していましたね!

まだまだ書き足りないけど、コメントもやたら長くなりそう&まとまらなそうなのでこのあたりでとめておきます

12月の渋谷も楽しみです

投稿: 24wave | 2009/10/17 17:49

24waveさん:
さっそくのコメント、ありがとうございます!

いつもなるべく詳細を!と思って頑張って書くのですが、そうすると異常に長くなってしまってそれはそれで悩んでます(笑)。読んでる人、引くだろうなあって。でもこれで当日をじわじわ思い出してもらえれば嬉しいですよ。

「出かけた」「ガールフレンド」をやった時は「来た!」と思いました。「アンセム」は本当に素晴らしかった。こうなったら州さんドラムで「バタフライ」「Iwashi」「無力のマーチ」「PARADOX」が聴きたい!とファンのわがままが全開してしまっています(笑)。次のツアーが楽しみです。

投稿: yama(Key) | 2009/10/17 20:32

こんばんは!
コメント失礼します。
最近続いててすみません^^;;;

ライブレポを読ませていただきながら、
ライブ当日のことを鮮明に思い出していました。
アナログフィッシュのライブをはじめて観たとき、
この3人が出会って音を奏でているということが
本当に奇蹟で、必然という言葉はこの3人のために
ある!とまで思いました。
今回のライブで、そのことを再確認しました。

yamaさんのブログはほんとうにいつもアナログ愛に
溢れているので、読んでいてすごく嬉しくなります。
わたしは思いを言葉にするのがとてもへたなので、
ブログを拝見しながら「そうだ!そういうことが
言いたかったんだ…!!」って勝手に共感させて
もらってます(笑

次回のツアーは東京しか参戦しないのですが、
また今度一緒のライブ会場だった時は、
ぜひご挨拶させて頂けると嬉しいです!
周りにアナログファンがいなくて、アナログな話題に
飢えているので…!

長文・乱文失礼しました。

投稿: ほっけ | 2009/10/20 00:19

ほっけさん:
いつもコメントありがとうございます!

私のブログはいつも無駄に長文なのでドン引きしている人もたくさんいるだろうなあと思っているのですが、こうやって褒めていただくと大変励みになります。

あの「必然的な感じ」を理解してくれる人がいるのは嬉しいです。これって言葉では伝わらないんですよね・・・実際にライヴを観ないとわからない。

11/14、15についうっかりshimokita roundupのチケットを取ってしまいまして、東京に行きます。年末には私用で関東方面へ行く予定です。お時間あえばいいですね。是非お話したいです。

PCからこのサイトを見るとサイドバーにメールフォームがありますので、もしよろしければ!

尽きぬアナログ愛について語りましょう!(笑)

投稿: yama(Key) | 2009/10/20 23:04

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 二度とない今日 戻らない昨日:

« あー | トップページ | 大阪にも似たよな たまげた »