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2009/03/27

感性のイメージを自分のルールで縛る

sleepy.ab
新譜録音経過報告行脚
2009.3.22 Sun. 名古屋CLUB ROCK'N' ROLL

8月のRe:mixで初めて観てから、去年だけで気づけば合計3回も観ているスリーピー。じわじわとあとをひく魅力。

初めて観るワンマン。彼らにとって初めての名古屋ワンマン。

* 本文に入る前に言っておきますが、宗教勧誘お断り。
  そんな意味で書いているわけじゃないので・・・。

「メリーゴーランド」でスタート。このイントロはいつ聴いてもギターの音とは思えない。オルガンの音だよなあ。ギターとエフェクターで作る、夢の世界。くるくる回るメリーゴーランドが目の前に現れるようだった。

これを読んでる人でギター弾きがいらっしゃったら、ギター山内憲介くん(通称ケンスペ)のブログを読んでみて下さい。機材解説があります。マニアックすぎて私にはほとんどわかりませんけど・・・。

ちなみに山内くんはステージ中央で座ってギターを弾く。足元にはずらりと並ぶエフェクター類。ずっと俯いて幻想的なギターを弾く。エフェクターを操作する足元はいつも靴下。なので密かに「靴下王子」って呼んでます(笑)。

次の「なんとなく」でほんわかした空気が流れたものの、「inside」ではすごい迫力で不穏な感じが迫ってくる。アウトロ、津波さんのドラムが大迫力で突き刺さる。そして次は「雪中花」、また再びほっこり温かくなる。

次が「sonar」! この曲大好き。さっと鮮やかに風が吹き抜けるような、サビ前の部分が好きだ。ひとつひとつの音風景に、フルカラーの色がつけられていく。

新曲「ナハトムジーク」は結構ハードにギターが鳴る。途中、メタルみたいな音?と思った。

「PAIN」の幻想風景、間奏のギターが好きだ。「四季ウタカタ」のダイナミズムに飲み込まれる。鳴らされる音とブレイクとの差にどきどきする。

次は新曲2連発。「ドレミ」はシンプルで丸っこい、かわいい曲だと思った。「アクアリウム」は12月にも聴いたのだけれど、その時より「深海」なイメージだった。深く青く潜っていき、底から上を見上げているような。

「メロディ」の歌詞が心に響く。ドラムのがっしりした土台に乗って、それこそ美しいメロディがそっと寄り添ってくれるよう。

「遊泳スローモーション」で完全にトリップ。リズム隊がど迫力で迫ってくる。目を閉じて音に身を委ねていたのだけれど、途中でふと目を開けた時、さっきとは全然違う場所にいるような感覚になった。知らない間にどこかへ連れていかれていた。危ない。完全に意識が飛んでいる。

魂がどこかへ行っていてふわふわしていたら、次で最後の曲だという。早! 時間の感覚がおかしい? 最後は「ねむろ」で平らに着地。少しほっとした。

アンコールは「24」。

この曲はCDで聴いているだけでいつも鳥肌が立ち心臓がバクバクするのに、ライヴで聴いたらどうなっちゃうんだろう?倒れたりしないだろうか?と思ってた。案の定、何度も何度もやってくる曲中の盛り上がりの波に合わせて意識が薄れていった。頭がおかしくなりそうだった。宇宙の向こうが見えた。足元から、根こそぎ自分の存在を持っていかれた。

1から24に向かって、カウントが始まる。20くらいからライヴハウスだけでなく世界全体がひっくり返るような、迫り来る何かに飲み込まれる。音が迫ってくるだけではない、もっととてつもないものがこちらへ向かってやって来るようだった。最後は、山内くんが立ち上がってギターを弾いた。これでさらに鳥肌。

鳴り止まない拍手。ダブルアンコール。

最後は「Scene」だった。「24」でもそうだったのだけれど、意識が途切れそうになる前に自分でブレーキかけた。危ない。こんなに飛ばされるのは初めてだ。どうすればいいんだ? 気持ち良いのだけれど、自分を自分でコントロールできなくて怖かった。

去り際の成山くんが、穏やかに「おやすみなさい」と言って、終了。

終演後、残った感覚は「気持ちいい」だった。体の中に詰まっていたものが、きれいにとれたようだった。何なんだ、これ? こんな感覚は初めてだった。他のバンドの素晴らしいライヴを観ても、こんな感覚になったことはなかった。グレゴリオ聖歌や荘厳な読経を聴いたら、こんな清らかな魂になるのかもしれない。すべて赦された、という感覚。浄化された魂で、帰途についた。

***
アナログフィッシュは「理性」と「良心」を思い起こさせ、原点に帰らせてくれる存在。

8ottoは、忘れかけている「本能」と「野生」を湧きあがらせてくれる。

サカナクションは「ロック」と「文学」という私の精神を形づくる2大要素を提示してくれる。

スリーピーは・・・?

彼らの音楽は、哲学も本能も文学も、何もかもを根っこからひっくり返す。
すべてを超えて、根本から世界を問う。存在を問う。時間を問う。

形而上?

そう、「神」の領域だ。

彼らは、最高、最強かもしれない。
大変なものを観てしまった。聴いてしまった。

どうしよう。


<セットリスト>

メリーゴーランド
なんとなく
inside
雪中花
sonar
ナハトムジーク(新曲)
PAIN
四季ウタカタ
ドレミ(新曲)
アクアリウム(新曲)
メロディ
遊泳スローモーション
ねむろ

en.1
24

en.2
Scene

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